未熟でこわいもの知らずで知りたがり屋、でもとても素直な子供の心。
全てを残して大人になるには、今の世の中はとても難しい。
ものごとの本質を見抜くということは、経験だけでは足りないだろう。
絶えず求められていく人生の選択と判断、そしてそれに対する価値観。
自分にとって大切なものが必ずしも他の人にとって大切なものであるとは
限らない。だからこそ、認め合うことが大事なのだと。
王子さまが星に帰る時二人は認め合うのです。飛行士はちゃんと
目には見えないけれど、本当に大切な美しいものが見えたのです。
何を残し、捨ててゆけば懐かしいぬくもりのあるやさしさを持って
大人になれるのでしょう。友を作り、愛する人を見つけ自分が信じる幸せを
大切にしてゆきたい。子供の心のまま澄みわたった気持ちも
濁ることも又あるということを心にとめて、幼い自分を振り返り、
立ち止まったり迷った時には、何度でもページをめくり、王子さまやキツネ
そして自分の心に見えるものを信じて生きてゆきたい。

ぜひ、晩秋の夜に読んでみて下さい。

『星の王子さま』
サンテグジュペリ・著  池澤夏樹・新訳
集英社文庫 381円+税
ISBN 4087604942
集英社

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